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◆ナオミの充填物語 ビフォー・アフター◆ VOL.0082 2013年10月号
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今月のテーマは・・・・。
「 会話の効用 」
あるテレビ番組で、雑談をする会社は業績が伸びているという話がありました。
雑談が出来るというのは、プライベートの出来事を話せる
風通しのよい環境がそこにあるわけですから、
お互いのことを気にかけて、助け合おうという気持ちが生まれ
そのことでチーム力が上がり、業績が上がるのは
自然なことだと思います。
私は、その番組を見ていて、すでにナオミはそんな状態に
なっているなあと思いました。
ナオミでは以前から会話の時間を大切にしています。
まず、月1回個人面談を行っています。
一人当たりの時間は、30分~60分くらいでまちまちですが、
私がいつも問いかけることは、
「今、困ったことないですか?」というフレーズです。
その月の成果も大切なんですが、それよりも今悩んでいることや、
うまく行かないこと、問題点を聞くようにしています。
1ヵ月経つと、前回の問題とは違うことが起こっている場合も
結構あり、最低でも月1回は話す機会を作ることの大切さを
感じています。
問題があって、その時点ですぐに対策を打つことで、行き違いを
大きくしないで済むことは何度かありました。
それから、毎日のことで言えば、お昼ごはんの時です。
2部屋に分かれて食べているのですが、くじ引きをして
その日のメンバーを決めます。
ですから、話す人が日によって変わります。
そこでも、この人はこんな風に考えているんだなあと
違う面を知ることができたり、プライベートの話を聞いて
共感したりしています。
些細なことではあるんですが、明らかに次の仕事に影響が出ます。
お互い、気持ちよく引き受けたり、引き受けてもらったり
するんですよね。
また、庭にある喫煙所では休憩時間には、煙草を吸わない人も
交じったりして(私は吸わないのでほとんど行きませんが)、
何でもない話で爆笑したり、ときにはナオミの将来に
ついて真剣に話したりしているようです。
特に、新人の人はこの場所で、一気にみんなとの距離を縮め
仲間として認めてもらっています。
煙草を吸いながら、話しをする効用は、会議のとき以上の
場合もあります。堅苦しくない場所なので、本音が
でやすいんでしょうね。
仕事中でも、関西人特有のボケとツッコミの会話が
飛び交っていて、笑うことで次の仕事がはかどることも
たくさんあります。
笑いはエネルギーが急速に体中を廻り始めるので、前向きな
気持ちになります。気分よく次の仕事を始めることができる
大事な力となるんですよね。
特に日ごろの会話の効果は、トラブルが起きたときに一番分かります。
相手任せにはしないで、それぞれが自分の出来ることを
責任を持ってやり遂げ、なんとか助けようとします。
逆につまらないことで、行き違いになるのは会話が
足りていないことがほとんどです。
だから、どんなに忙しくても話す時間を惜しまず、むしろ
その時間を最優先することが大切なんだと思います。
先日、いつも仕事以外でなかなか話す機会のない他部署の人
3人で構成した5グループの交流会を行いました。
私は、招待される側で参加しました。
あるグループで、経営陣に対する要望を勇気を出して
言ってくれた人がいました。
一言で言うと、「会社のことを私たちにも一緒に考えさせて欲しい」
ということでした。
たいていの決定は、経営する側で決めていました。
でも、その発言は「自分たちの会社」という意識が強くなっている証拠で
そこまで成長してくれたんだなあと思うと本当にうれしかったです。
発言してくれた人は、最初はそんなことを言う人ではありませんでした。
どちらかと言うと社内で問題が起きても人ごとのような感じでした。
入社して5年が経ちますが、本当に変わったのはここ1年くらいです。
顔つき、声のトーン、目の光、発言が明らかに変わりました。
責任感を彼から強く感じます。
それは、彼の中に眠っていた能力が開花し、大きな自信を得たことが
変化の一番の要因だと思います。
もうひとつの要因は、仲間の支えです。
5年間、彼をずっと見守ってくれていた年の離れた同僚がいました。
時には、父のような厳しさで叱り、時には母のように包みこんで
励ましていました。
その同僚の存在がなければ、彼のここまでの成長はなかったと思います。
「家庭のことも話せる、相談できる関係が大事なんです」と
彼を支えた同僚はずっと私にも言ってました。
雑談はもちろんのこと、さらに自分の悩みを会社の人に話すことができる
信頼関係が築ければ、いろんなことが起きても力を合わせて乗り越えて
行くことができると思います。
できるだけ、本音で相手に自分の思いを届け、また相手の話に
耳を傾け、受け入れることを一人一人が強く意識して行動すれば、
最強のチームになるんだろうなあと思います。
そして、この人が居るからここでずっと働き続けたい、と思えるような
関係が増えれば、最強でありながらもとても素敵なチームになるんでしょう。
強く、柔らかく、温かなチーム。
ナオミはそんなチームですと、みんなが言えるときが来たら
本当に素敵だなあと思います。