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◆ナオミの充填物語 ビフォー・アフター◆ VOL.0078 2013年6月号
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 充填機のナオミ ━━┛
今月のテーマは・・・・。
「 初めての講演 」
5月の末に大阪の展示会場インテックスにおいて、中小企業総合展2013の
イベントで人生初めての講演をさせていただきました。
この講演の依頼は、去年の暮れ、日刊工業新聞さんからいただきましたが
講演などしたこともない私にとって、「なんで私にですか?」と思わず
聞いてしまいました。
どうやら去年の夏に出演させていただいた、NHKのビジネス番組
「ルソンの壺」を関係者の方がご覧になっていたのが理由のようでした。
講演のテーマは「素人目線から生まれたニッチのトップ製品」。
講演会の前日まで、戦略についての話をしようと思っていました。
ところが練習をする度に、なんか違和感を感じてしまい、
これってお聞きになる方にとって、興味のあることなんだろうか?
と考え込んでしまいました。
確かに、当社は、製品作りに対しては、おもしろいこと、他にないことを
常に考え実行した結果、今の急成長がありますが、でも特に取り立てて
すごいことでもなくきっと、「ふーん、そうなんですか、」で終わって
しまうなあと思ったのです。
それよりも、成長した本当の理由はナオミのみんなの力であることを
話したいと思い、急きょ講演会前夜に内容を変更しました。
そして、「愛社精神こそが企業を成長させる」という話にしたのです。
その内容を考えているときには、次々と話が湧き出てきて、
自分が実際に経験したことで、みなさんに想像していただきやすい話を
組み立てることが難なくできました。
それに、話の練習をしている最中も自分でも熱が入るのが分かりました。
伝えたいことを話すときってそうですよね。
その想いが、聞いていただいている人に響くものだと思います。
講演の内容は、次のような話です。
「10年前、いずれ私が会社を経営すると決めたときは、
先代の社長である父が実権を握っていた。
その時は、社員を大事にするという風土は全くなく、
みんながやる気を失っていた。
よい会社、そして強い会社するためには、よい風土を作らなければならない。
それにはまず経営者がみんなを大事にすること。
そのことでみんなが自分たちでなんとか会社をよくしていこうと
言う気持ちが生まれる。
そしてお互いを助け合い、強いチームとなって良い風土ができあがる。
しかしながら、そうしたくても私にはその風土を作る経験値も力もなく
あきらめかけていた。 そんなときに今私の右腕となってナオミを
改革してくれた部長が入ってきて、私の志に共感して力を貸してくれた。
部長に言われたのは、社長はまずブレないこと。それから配慮ができること。
会社は社長の器とよく言われるが、社長が人間として大きくならないと、
会社は成長しないし、みんなを幸せにすることはできないので、なんとしても
勉強してもらわなければ困まると。
当初私は配慮が大きく欠けていた。
それを特に厳しく指導してもらったエピソードを2つ
以前のメルマガ 2009年12月号「仕事のできる人の条件」
http://www.naomi.co.jp/magazine/09.12.html
2010年9月号「仕事は人柄がでる」
http://www.naomi.co.jp/magazine/10.09.html
今でもその事件は戒めになっている。
部長の指導のおかげで、経営者として必要なことを教えてもらい、
今ナオミは私が夢にまで見ていた愛社精神のある風土ができつつある。
そして、今の急成長はまさにみんなの力のおかげ。
愛社精神によって、みんながよい仕事をどんどんしてくれるようになり
お客様に信頼を得て会社が成長する。
会社が成長すれば、社会貢献ができるようになる。
最終、日本になくてはならない会社として永続的に存在し続けることができる。
そうなると、みんなが安心して働ける素晴らしい会社になる。」
と、だいたい大雑把に言うとこんな話をしたのです。
講演の最中、私は、一人でも多くの経営者の方に社員さんを幸せに
して欲しいなあと思う気持ちがフツフツと湧いてきました。
一番大切なのは人を大事にすること。
そのことが、ひいては会社を成長させる一番の近道であること。
そのことに気が付いて欲しいと思いました。
その日、ナオミの新しいメンバーが5人ほど私の講演を聞きに来ていましたが、
私の想いを再認識したとか、ナオミでもっと頑張って働こうと思ったとか、
うれしい話を聞かせてくれました。
それだけでも講演させていただいた意味が充分にあったなあと思いました。
ナオミには、ナオミに入社する以前にいろいろ苦労して来た中途採用の人が
結構います。その人が「ナオミで働けて本当に幸せです」と言ってくれる度に、
本当に嬉しくなります。
もしかしたら、一番の社会貢献は、ナオミで働く人たちにかもしれません。
人生でほとんどの時間を仕事に費やしていますから、仕事をすることが幸せと
思えるのは最高ですよね。
これからも、私はみんながナオミで働けてよかったと思えるような
会社でありつづけるよう努力をしたいと思います。
追伸
インテックスの講演が終わった直後に、 大阪労働協会キャリア教育支援グループ
の方から高校生の人達に今のような話をして欲しいとのお話をいただきました。
随分前から、私の経験が若い人たちのお役に立つことができないかなあと思って
いましたので、そのお話は鳥肌が立つくらいびっくりしました。
この講演は、そこに繋がるためのことだったんだなあと思います。
人から依頼いただいたことは自分であれやこれやと判断せずに、
お引き受けし、一生懸命やれば必ず導かれていくものだと思いました。