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駒井亨衣のメールマガジン Vol.150 2019年10月号
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「アートセラピーで自分の今の気持ちを知る」
先日、アトリエはらっぱの桑原則子さんのアートセラピーの講座を受けました。桑原さんの話では、絵には驚くほど自分の気持ちが出ているそうです。桑原さんに今の私の気持ちを話したわけではありませんが、何も言わなくても絵を見ながら、私の気持ちを代弁してくださっている感じでした。
絵を通して、言葉にできないものをみつけるのは新鮮な体験でした。そして今の自分の気持ちに気付くことができて、とてもスッキリしました。
講座の内容は次のようなものでした。
まず桑原さんから、1枚目は『雨の絵』を描いてくださいと言われました。
私が描いた絵は、「向こうの方に山脈があって細かい雨が降っている。山脈には山雲がたなびき、そのすそ野に勢いよく川が流れている。岩もゴロゴロある。そして、その風景を眺めている後ろ姿の私がいる。かろうじて私が入る小さな傘をさして、雨に濡れながら見ている。」意図していたのではなかったのですが、そんな絵ができあがりました。
桑原さんはその絵を見て、「駒井さんは、あえていばらの道を選んで生きてきた人なんですね。高い山があり、激しい流れの川がありますよね。おだやかな風景ではないです。自分も濡れているし。人によっては、濡れないように大きな傘を描いたり、家の中にいる絵を描いたりするんですよ。(笑)」
桑原さんのコメントにちょっとびっくりして、「すごいですね。そんなことが雨の絵で分かるんですね」と私は言いました。
2枚目は『ミライの絵』を描いてくださいと言われました。
その絵はこんな風でした。「画用紙の上半分にたくさんの笑顔の人たちがいる。またもやその人たちを遠くから眺めている後ろ姿の私が右下いる。そしてたくさんの人と私の間に空白がある」その空白に何を描いたらいいのか分からなくなって、私の手が止まってしまいました。
桑原さんは、「なぜ、駒井さんはたくさんの人たちの中にいないのですか?」と言われました。でも、私はその中に自分がいるのは、どうしても違和感を感じてしまい、離れたところで見ている方がしっくりしたので、そう伝えました。
そして桑原さんがその絵について、次のように解説してくださいました。
「それは、いつも人の事ばかり考え忙しくして、自分の思いや楽しみはいつも置いてけぼりだったからです。人の事を考えて行動している事が、自分の幸せで心からやりたい事だと思っておられたからだったのでしょう。人への思いだけでは、いつか進めなくなってしまうんですね。
もし、もっともっと人の為に何か役立ちたい、と思っているなら、立ち止まって自分へのご褒美も必要です。自分の楽しみや、幸せもしっかり考えることが大切なんです!!奉仕する事は、とても素敵な事ですが、自分の心のエネルギーがなくなってしまっては、人の為には動けなくなってしまいます。
その為には自分を丁寧に扱うことも大切です。たかがアートと思われるかもしれませんが、答えはこの絵の中にあり、この部分で手が止まったと言うことは人生において非常に大きなサインじゃないでしょうか?」と。
確かに人のためにと思い過ぎて生きてきたなあと思いました。十分に何年も何年も、頑張って来た自分を承認してあげようと思いました。桑原さんのおかげで、自分を認めることができて、そしてもっと力を抜いてもっと自分のためにも楽しく生きていこうと思えたのです。
そして桑原さんは、3枚目の画用紙に『今の気持ち』を書いてくださいと言われました。
それは「私のために生きる」でした。この言葉はとてもピッタリと私にはまりました。
桑原さんは「子どものため、人のため、と強く思いすぎて頑張りすぎず、すこし、力を抜いて、ご自身も楽しむことしてあげてほしいと思います。自分も楽しむ事で、周りにも幸せ連鎖が起こり、家族、地域、社会へとどんどん良い循環になっていくのだと思います。」と言われました。
本当にそうだなあとしみじみ思いました。楽しそうな人、柔軟な人、幸せそうな人には魅力を感じますよね。それでそんな人の周りには常に人がいて、笑顔がある。2枚目の絵は、近い将来、逆に私がみんなの中にいる絵の方が、しっくりいく感じがするんだろうなあと思います。
自分を見直す、いいきっかけをいただけたことに桑原さんに心から感謝したいと思います。
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